ナウトの事故レポート機能リリース連載(第1回) 衝突事故の傾向を考察する
Nautoは、より安全かつスマートな運転の実現をミッションとしています。弊社は「自動車事故ゼロ」の達成に向けて尽力していますが、それでも事故は発生し、それによって多くの犠牲をもたらすと認識しています。運行管理者は、タイムリーな保険金請求処理から未報告の衝突事故の管理ができるようなソリューションを求めています。それによって、車両を運行可能な状態にし続けて稼働率を高め、過度な過失割合を負うことからドライバーを守り、さらにドライバーの安全性を確保します。 2億5,000マイルの映像をAIが分析・計測することによって、弊社は新たな危険運転(あおり運転など)の検知アルゴリズムを作るとともに、既存機能(衝突事故検知などを含む)を常に進化させています。今回の3つの連載ブログでは、ナウトのデータサイエンス、AI、プロダクトのチームから独自の視点とインサイトを提供します。いかに衝突事故を検知するのか、世界中の商用車に装備してドライバーの安全と車両の生産性を維持する方法を紹介します。まずは今日の道路における衝突事故に関する学びからご紹介します。 Gフォースで衝突事故を検知 従来、衝突事故はGフォース単位で計測された速度変化に基づいて検知されてきました。高速走行時の衝突事故では通常2Gをはるかに超える値となり、テレマティクスソリューションの多くではGフォースを衝突事故の唯一の指標として、センサーを使用した機器によって検知を行っています。 しかし、低速走行時の追突事故や接触事故など小規模な衝突事故の場合、衝撃の多くはバンパーまたは車両のフレームに吸収され、車内のセンサーベースの機器に伝わらない可能性があります。こうした小規模な衝突事故では通常、Gフォースは2G未満になり、多くの場合で1G未満となっています。 衝突事故におけるGフォースの分布 こうした小規模かつGフォースの低い衝突事故の割合をより明確に把握するため、弊社は2018年中にナウトを搭載した車両で発生したすべての衝突事故でのGフォースの分布についてまとめました。 ナウトが2018年に検知した全衝突事故における調査 ナウトが検知した衝突事故の43%でGフォースが2G未満、16%で1G未満であることが分かりました。言い換えれば、ナウトが検知した衝突事故のほぼ半分は、駐車場に入るときの段差など(この例でのGフォースは0.953 g)通常の運転操作でも発生するような小さなGフォースしか伴わない衝突事故でした。 では、小さな衝突事故が実際に発生した場合、運行管理者がすばやく認識するにはどうすればよいのでしょうか。次回、ナウトがAIおよび機械学習を活用してすべてのGフォースレベルでリアルタイムに衝撃(衝突事故)を検知している方法についてお伝えします。また、こちらからお問い合わせいただければ、無料デモのご予約も可能です。 — このシリーズの他の記事をお見逃しの方は、ナウトのAIによる自動事故レポート機能について、こちらから詳しくお読みいただけます。 第2回:ナウトの衝撃検知におけるAI活用 第3回: ナウトの自動事故レポート機能とは?
ナウトの研究で、AIによってドライバーのわき見運転の頻度、時間、距離が40%以上減少したことが判明
ナウトのリアルタイムアラートでわき見運転のあらゆる指標において40%~47%減少 米国カリフォルニア州、パロアルト — 今日の商用車および未来の自動運転車両の安全性向上を目指すAIテクノロジー企業のNauto®は本日、商用車ドライバーのわき見運転についての研究結果を公開しました。その結果、ほぼすべてのドライバー(99%)が1回以上わき見運転を行っていた一方、車内でナウト車載機のリアルタイムアラートによってわき見運転習慣が劇的に改善され、わき見運転の頻度だけでなくわき見時間やわき見走行距離も減少したことが分かりました。 交通安全に関するニュースが毎日のように新聞の見出しを飾る昨今、わき見運転が社会問題化しつつあるという共通認識となっています。事実、アメリカ国家道路交通安全局 (NHTSA)によると、わき見運転によって毎日約9人が死亡し、わき見運転したドライバーが関与したと伝えられる事故が毎日1,000件発生しています。しかし、弊社ではこれは過小評価であるととらえています。弊社が2018年に行った調査研究では、衝突事故の70%以上にわき見運転が関係していることが分かっています。 一方、弊社がさまざまな業種の車両を調査した結果、ナウトのリアルタイムアラート機能利用後には、5人中4人近くのドライバーにおいてわき見運転の頻度や時間、走行距離に改善が見られました。平均すると、こうしたドライバーのわき見運転の頻度は40%減少(運転時間1時間につき4.8回から2.9回へ)、時間は43%減少(運転時間1時間につき15.4秒から8.8秒へ)、そして走行距離は47%減少(運転時間1時間につき0.15マイルから0.08マイルへ)しました。 業界全体で減少が見られる 調査期間中、ほぼすべてのドライバー(99.6%)において、最低1回のわき見運転が見受けられました。ナウトでは複数の業界のお客様を対象に調査を行いました(旅客輸送、サービス業、物流、配送、石油&ガス)。それによると、Nauto のリアルタイムアラートが導入される前には客員輸送車両において1時間につき5件以上という頻度のわき見運転が発生し、次いでサービス業(4.4件)、その他業界(3.1件)という結果になりました。¹ サービス業車両におけるわき見運転の件数は当初2番目の多さでしたが、リアルタイムアラートの導入によりその頻度は大幅に減少し、全体で最大の改善が見られました。頻度は65%以上減少し、そのあとにその他業種の39%、客員輸送業の27%が続きます。 わき見運転がほとんどのドライバーで大幅に減少 平均して、調査対象の全ドライバーのう下位10%の人は1時間につき平均25.3回のわき見運転をしており、1時間につき85.6秒および1時間ごとに約1マイルもの距離をわき見運転で走行していました。中には、1時間ごとに2.5マイル相当のわき見運転を行っているドライバーもいました。これは目隠しをした状態でマンハッタンを走行しているのとほぼ変わらない状態です。しかし、リアルタイムアラートによる警告によって、こうしたドライバーの85%近くでわき見運転の習慣が改善されました。 「わき見運転は重大な問題であり、すでに蔓延していることです。また、それとは別に、商用車の運転行動を劇的に変え安全性を改善する具体的な解決策を見つけることができるという事実も確認できました。」と、NautoのCOOのジェニファー・ハルーンは述べています。「この調査では、ナウトのリアルタイムアラートにより、わき見運転の回数、頻度、時間を減らすことができると分かりました。今日の問題になっているわき見運転への対策により、車両運行の安全性を向上させるだけでなく、車両の損傷や事故による賠償請求の削減が見込まれ、さらには人命を救うことや事故による怪我を減らすことができる可能性が大いにあります。」 ナウトは2017年以降、2億5,000万マイルにわたり、これまでに2100万件のわき見運転をよる検知しました。ナウトのAI搭載通信型ドライブレレコーダーは、コンピュータビジョンとディープラーニングアルゴリズムをエッジ(車載機)に導入することにより、急制動イベントトリガーによる検知やスマホのアプリによる検知・予防に頼ることなくわき見運転をリアルタイムに検知できる唯一のソリューションです。これにより、ナウトのデータサイエンティスト、エンジニア、そして弊社のお客様は、わき見運転が世界のいたるところで行われており、携帯電話の使用に関連したわき見だけに限定されないことを理解が可能となります。 関連情報 Infographic: ナウトによるわき見削減効果 Blog: ナウトのリアルタイムアラート」の紹介:危険な瞬間をリアルタイムに指導するシステム Blog: ナウトのエンジニアリング:わき見運転の検知を可能とするディープラーニング Video: リアルタイムアラートの実際の動画 わき見運転の調査:ナウトリアルタイムアラートでドライバーの習慣を改善 ナウトのデータサイエンティストは、わき見運転に警告を発するナウトリアルタイムアラートの作動前後におけるわき見運転の挙動の変化について調査を実施しました。複数業種にわたるナウトのお客様からいただいたサンプルをもとに分析が行われました(旅客輸送、サービス、流通、運輸&交通機関、石油&ガス¹)。また、210万件のわき見運転イベント、1,350万マイルにおよぶ696,000回の運転、そして1,376名のドライバーが調査対象となりました。2018年9月1日から2019年4月30日までのドライバーの運転を調査し、ナウトリアルタイム警告の導入前のベースライン期間からのわき見運転と、導入の2週間後からのわき見運転の挙動を比較しました。 ナウトについて Nautoは、AIでリアルタイムにドライバーの行動改善する唯一のプラットフォームです。モビリティのエコシステムの中で、危険なイベントを予期して、予防して、結果として減少させます。6億キロを超えるデータポイントを分析することによって、ナウトのマシーンラーニングアルゴリズムは常に進化します。そして、事故が起きる前に未然に防ぐために、ドライバー行動改善に貢献しています。Nautoは、世界でも有数の商用車保有企業に導入され、多くの事故を回避し、大幅なコスト削減を達成してきました。 ¹ 正確な統計を取得するため、ナウトは物流、流通、石油&ガス業界の車両を「その他」カテゴリーにグループ化しています。 Nauto、Nauto Coach、Nauto Prevent は、Nauto, Inc.およびその世界展開済み子会社の登録商標です。 ###
Nautoの2018年を振り返って:交通の安全のためにナウトがもたらした効果
Nauto(ナウト)のミッションはドライバーをもっと安全にスマートにすることです。2018年を振り返り、多くのお客様とパートナー企業様にこのミッション実現のためのご協力を頂いたことに心から感謝しています。私たちの製品ドライバーセーフティシステム「ナウト」は2017年の4月に米国で販売開始しました。そして現在までに米国、日本、欧州で250社を超える企業様に導入され、ナウト搭載車両の走行距離は240万km(150万マイル)を超えました。この実績からいくつかの傾向が分かってきました。 車両の衝突や事故の多くは「わき見運転」が関係している 証拠映像を活用した安全指導は事故・衝突を削減し、安全運転向上に繋がる 安全意識は会社そのものの文化にも良い影響をもたらす リアルタイムのアラートはさらに安全を向上させる 70% の事故・衝突はわき見運転が関係しています。 Nautoとパートナーであるアトラス・ファイナンス・ホールディングスは共同実証実験(*will add Link to Atlas study result)を行い、1,400人以上のドライバーがナウト搭載車を6ヶ月間運転しました。実験結果の発見として発生した事故・衝突のうち70%以上はわき見運転が関係していたことが分かりました。この発見自体は車両運行に従事している人たちには驚きではないかもしれません。しかし、やはりこの発見には大きな価値があります。何故ならこれまでは想像して理解していたことが、わき見運転の証拠映像という事実のデータが統計的に収集され現実のこととして証明されたからです。これまではドライバーが事故発生後にわき見をしていたか正直に申告しているのかどうか知る術はありませんでした。 ナウトを活用した安全運転指導は35.5%の事故を削減しました。 私たちがナウトを販売開始した時には、ナウトが検出する危険な運転挙動の映像や安全傾向の分析データは法人の安全運転指導に大きな効果を示すと仮説を立てていました。そしてこの仮説は上記同様にアトラス社と行った実証実験で証明されました。実験の結果、事故・衝突の頻度が35.5%削減されました。この結果は車両を保有する企業にとっては良い経済効果をもたらすもので、さらに道路の上の全ての人たちにとっても良いことです。 安全意識は変化を起こします。私たちが安全担当者やドライバーの皆様とお会いすると安全がどれだけ大切なことなのかというお話をいつもお聞きします。運転する人たちには様々な目的があり、配達や運送、住宅やオフィスのメンテナンス、乗客を乗せるタクシー、自動運転のためのテスト車両など多岐に渡ります。その皆様に共通して言えることは交通安全は従業員にとっても、会社のブランドや評価にとっても重要なことで、業務の根幹であるということです。アトラス社との研究では安全意識を持つことは変化をもたらすことが分かりました。実際に、ナウトを一部導入した企業では、ナウト未搭載の車両を運転するドライバーにも効果が現れ申告される事故・衝突発生頻度が20.7%下がりました。それはナウトが会社としての安全意識の向上のきっかけになったとも考えられます。 リアルタイムの安全警告はさらに安全を高めます。 2018年の前半にナウトは米国でリアルタイムアラートの提供開始をしました。運転中にドライバーがわき見運転をする瞬間を検出し、リアルタイムに警告音で注意を促す機能です。これまでに17キロに1回以上の頻度でわき見運転を検出し、記録映像を安全担当者向けのウェブツールに送信していました。頻繁に検出する危険な運転挙動に対して、映像を活用した事後指導に加えリアルタイムに警告することで安全運転はさらに向上すると考えました。実際にお客様からは事故や衝突が発生する前に未然防止が出来たという声を多数いただきました。結果としてわき見運転の発生頻度は1時間あたり54%の削減が実現しました。 2019年に目指すこと。 私たちはパートナーやお客様と共に道路上で何が起こっているのか学び続けたいと思っています。交通安全のために私たちが出来ることを努力し続けたいと思っています。例えばナウトの人工知能はわき見運転検出のアルゴリズムを高度化させています。わき見にも様々なパターンがあり、様々な状況を人工知能が理解し検出出来るようになります。また、米国で最も多く発生する事故・衝突は前方車両への衝突ですが、その対策にも取り組んでいます。2018年は様々な場面でナウトが評価される機会に恵まれました。アマゾン ウェブサービスのHot Startups for 2018、 TU-Automotiveの Best Connected Product/Service for Commercial Market 、そしてWall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)では Top 25 Tech Companies to Watch 2018としての記事掲載など、このようにご紹介いただけることに感謝しています。しかしながら交通安全実現への道は長く、私たちの挑戦はまだまだ続きます。