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【交通安全ニュース解説コラム】第103回
バック事故防止の鍵は「注意の向け方」にある

みなさんこんにちは、ディ・クリエイトの上西です。

12月初旬、長野県のある路地裏で男性が倒れているのが発見され、その場で死亡が確認されました。警察は現場の状況から、ひき逃げ事件として捜査を行っています。

現場はパチンコ店の建物とビルの間にある路地で袋小路になっており、ゴミ収集車がバックで路地に入った際、男性をひいたのではないかと見られています。

バック事故は、注意の配分に偏りがあると発生しやすい

運転者は、バックをする際、状況的・環境的に、ぶつかってしまうのではないかといった心配がある場所には非常に気をつけて、長く注視する傾向があります。そしてその反対側への注意が低下してしまうのです。バック事故では、注意が向いていない側をぶつけてしまうというケースが非常に多いのです。 車両の角度が変わる度に、見える範囲も変わります。 一度の確認ですべての安全確認はできません。
こまめにハンドルを切り返して死角を減らし、最終的には真っ直ぐの状態にしてから、バックをしましょう。

事故というのは、認知と動作を同時に行うことで起こりやすくなります。

危険に気づいた時にはすでに運転操作をしているので、停止や回避行動を取る間もなく、衝突してしまうのです。確実に安全を確認してから、発進するようにしましょう。

7・5・3バックで安全に

私がおすすめしている運転行動に、「7・5・3バック」というものがあります。
これは、バックをする時に、時速7キロ以下で、5秒に1回、3点を確認するというものです。 時速を落とすのは、異変に気付いた時にすぐに止まれるよう徐行で走行することと、万が一事故を起こしてしまった時に、被害者側の死亡率を下げることが目的です。5秒に1回、3点の確認を行います。
確認する3点というのは、左右のサイドミラーと、バックモニターかバックミラーの3箇所です。
人が認知に要する時間は1.2秒と言われています。5秒に1回、3点を確認するクセをつけると、バランスよく周囲の確認が行えます。この「バランスの良い確認」がバック事故を防止する最大の方法なのです。
みなさんも、今日から「7・5・3バック」を実践して、バック時の事故を防止してください。

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執筆:上西 一美
株式会社ディ・クリエイト代表
一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長
Yahooニュース公式コメンテーター

1969年生まれ。関西学院大学法学部卒業。大手企業を経て神戸のタクシー会社に25歳で入社。27歳からその子会社の社長に就任。その経験を元に、2004年ディ・クリエイトを設立し、交通事故防止コンサルティングを開始。ドライブレコーダーの映像を使った事故防止メソッドを日本で初めて確立し、現在、年間400回以上のセミナー活動をこなす。2万件以上の交通事故映像を駆使し、その独特の防止策で、依頼企業の交通事故削減を実現している。2019年よりYouTube番組『上西一美のドラレコ交通事故防止』を毎日更新中。