withコロナ時代に求められる車両運行管理・安全運転推進
新型コロナによる社用車への影響は様々
2020年年初来、猛威を奮う新型コロナウィルス(新型コロナ)は、営業車・社用車を利用される法人さまに様々な影響を与えています。物流業界への業績への影響という意味では、一概に業績ダウンということはなく、例えば、自宅での消費が増えたことによって、日配品などの配送している企業は業績アップを達成しております。物流業界の皆様とお話すると、異口同音に「物流はインフラであり、止めるわけにはいかない。そのため、感染対策はしっかりと行い、業務を続ける。」とお話されます。一方、新型コロナの営業車などの法人が有する車両の運行管理に対する影響は各社によって異なります。そんな物流企業さまを含む商用車・営業車を有する法人さまの皆様に参考になればと思い、日本トラック協会のガイドラインや企業様の取り組みから、法人さまにおける商用車・営業車使用時における新型コロナ感染予防対策をご紹介します。また、新型コロナの安全運転推進対策・運行管理への影響についても触れます。
新型コロナにおける対策ガイドラインでは、基本方針と具体策が提示
新型コロナ感染予防対策については、各業界団体・協会が各法人が実施すべきガイドライン等を掲示しています。例えば、日本トラック協会の「 トラックにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(第2版)」を見てみると、「感染防止のための基本的な考え方」と「講じるべき具体的な対策」を提示しています。「感染防止のための基本的な考え方」には以下の通り書かれています。
事業者は、事業所の立地や運行形態等を十分に踏まえ、事業所内、事業用 自動車内、運行経路、立寄先や通勤経路を含む周辺地域において、従業員等 2 の感染を防止するよう努めるものとする。このため、「三つの密」が生じ、ク ラスター感染発生リスクの高い状況を回避するため、最大限の対策を講じる。
具体的な対策は14項目があり、その中から一部をご紹介をします。
「車両・設備・器具」の項目では、車両点検用工具などついては、使用後にこまめに手洗い手指消毒を行うよう努める。 設備や器具の消毒は、次亜塩素酸ナトリウム溶液やエタノールなど、当該設備・器具に最適な消毒液を用いるといった記載があります。
また、「運転者に対する点呼」においては、対面時には距離を保つ・アクリル板を設置などで3密を避けることを推奨しています。また、体温測定の結果や体調の報告も求めています。また、点呼時にマスクの着用や手洗いの励行等の感染予防対策が取れていることを確認するようにも記載されています。
なお、点呼については、ガイドラインに記載はありませんが、国交省は新型コロナ感染対策の観点からリモート点呼の普及を促進しています。2020年度補正予算に「ICTを活用した自動車運行管理等の非接触化・リモート化」の費用として1億円が計上されています。
忘れてはならない事故対策
新型コロナ対策には、十二分に気を使う必要がありますが、一方で、ながら運転等の運転中の危険行為を減らすための安全運転推進も継続して取り組むことが重要となってきます。外出自粛によって、全体の交通事故数は減少しておりますが、配送や宅配などにおいては、コロナ禍における業務量の増加に伴い、ドライバーさまが疲労しており、死亡事故等の重大事故リスクも高まっている可能性もあります。
一方で、上述したように安全運転において重要な役割を果たす日々の点呼の形が3密等を避ける観点からリモート点呼やソーシャルディスタンスを取った形での実施へと変わってきており各法人さまの安全運転管理者さまからは「ドライバーさまへの運転指導などが難しくなってきている。」との声も多く聞きます。加えて、新型コロナによって、物流業界における業務においてもデジタルトランスフォメーションが加速しています。しっかりとした運転指導をしていない場合、車内の機器やスマホによる業務アプリの使用頻度が増えると、ドライバーさまが「ながら運転」をしてしまう可能性が高くなり、事故を起こす原因ともなります。
安全運転の世界にもデジタルトランスフォメーションを
AI搭載通信型企業向けドライブレコーダー(ドラレコ)のナウトは2018年に日本に上陸して以降、とりわけ多くの物流企業様などを含む法人さまの社用車の運行管理・ドライバーの運転指導をAIの力でご支援してきました。わき見、居眠りなどのながら運転をAIが検知し、その場でドライバーに危険運転を警告すると同時に、運行管理者や営業所長などにはメールで危険運転が行われたことを通知します。実際のわき見、居眠りなどの映像すぐに確認ができ、運転指導においても映像ベースでドライバーを教育することができます。お客さまからも「何度、口頭でスマホを注意するより、実際の自身の映像を見せることが効果的」との声を頂戴しています。映像の証拠ベースなら、コロナ禍におけるリモート点呼であっても非常に効果的な指導ができます。皆様も、ナウトとともに安全運転のデジタルトランスフォメーションを始めませんか?