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【交通安全ニュース解説コラム】第83回 冬の運転注意喚起:凍結路面で事故を防ぐために

みなさんこんにちは、ディ・クリエイトの上西です。
ここ最近、全国的に厳しい寒さに覆われていますね。
17日からはまた寒波と大雪の予報が出ています。
気象庁が「早期天候情報」を発表したのですが、これは10年に1度程度しか起きないような天候の可能性があるときに発表するそうです。
このような時季の運転では、やはり路面の「凍結」に気をつけなければなりません。

速度を落とし、車間距離を広く

凍結した路面によって車がスリップしてしまう事故では、複数台が絡む事態になってしまうケースがよく見られます。
事故を防ぐためには、普段の1/2の速度で走行してください。
また、車間距離も、普段の2倍の距離を取るように意識してください。
走行中はこの2点の運転行動を実践することで、事故防止の効果は大きく出ます。
これに加えて、凍結しやすい場所を把握しておくことも、重要な事故防止対策です。
地形の関係で、凍結しやすい地域とそうでない地域というのがありますが、どの地域でも同じように凍結しやすい場所というのがあります。
それは、「橋の上」「トンネルの出入口付近」そして「日陰になっている場所」です。

橋の上は、その構造上、道路の上下を風が吹き抜けるので路面が冷えやすく、凍結や積雪しやすくなっています。これは陸橋でも同じです。
そして、トンネルの出入口付近も風が吹き抜ける位置であり、加えて日陰になりやすいため、凍結しやすくなっています。
トンネルに入ると降雪がないため、つい速度を上げてしまう人がいますが、これは非常に危険です。
走行する車から落ちた雪や水滴で、路面はトンネルの外と同じように濡れています。
そしてトンネル内を吹き抜ける風によって、水分が凍り、路面は滑りやすくなっています。
速度は絶対に上げないでください。

街中で特に気をつけていただきたいのは、「日陰になっている場所」です。
凍結が起こりやすいのは深夜から明け方にかけての時間帯ですが、日陰になっている場所は、日中でも路面が凍っているため注意が必要です。
時速20kmの走行でも、日陰の凍結でスリップしてしまってハンドル操作ができなくなり、衝突してしまったという事故も起きています。
日陰になっている場所を走行する際には、路面が凍結しているかもしれないという意識で運転をしてください。

急のつく運転をしないために

路面凍結に対する事故防止では「急のつく運転をしない」ということがよく言われます。
急ハンドル、急発進、急ブレーキの3つです。
これらはもちろん当然のことなのですが、さらに重要なのは、「急のつく運転をしなくてよい状態」で運転をすることです。
普段の1/2の速度で、普段の2倍の車間距離を保持して運転をしてください。
そして、時間に余裕を持って出発をしてください。
まだまだ寒い日が続きます。
スリップ事故を起こさないよう、安全運転を心がけてください。

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執筆:上西 一美
株式会社ディ・クリエイト代表
一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長
Yahooニュース公式コメンテーター

1969年生まれ。関西学院大学法学部卒業。大手企業を経て神戸のタクシー会社に25歳で入社。27歳からその子会社の社長に就任。その経験を元に、2004年ディ・クリエイトを設立し、交通事故防止コンサルティングを開始。ドライブレコーダーの映像を使った事故防止メソッドを日本で初めて確立し、現在、年間400回以上のセミナー活動をこなす。2万件以上の交通事故映像を駆使し、その独特の防止策で、依頼企業の交通事故削減を実現している。2019年よりYouTube番組『上西一美のドラレコ交通事故防止』を毎日更新中。