AI搭載型ドライブレコーダーのリスク削減効果を実証
昨今、多くの安全運転テクノロジー企業がそのソリューションに人工知能(AI)、ディープラーニング、コンピュータービジョン、機械学習の活用を謳っています。とはいえ実際のところ、世の中にあふれるこれらの言葉を、多くの人は混同している状況です。そこで、今あるAIモデルの相違点を、無駄な情報を省き、重要な点に絞ってご紹介します。ビジネスに最適なAI搭載型ドライブレコーダー選びにお役立てください。
AI搭載ドライブレコーダーはどれも同じではない
AIを実装する方法は、ネットワークエッジ(この場合は車載機への搭載)、クラウド、エッジツークラウドによるエンドツーエンドなど、多岐にわたります。ここでは各AIモデルについて、その能力と、結局のところ車両安全にどう役立つのかについてご説明します。
- ネットワークエッジ(車載機)上でのAI処理: AIはドライバーの運転行動、交通状況、車両の挙動、運転エコシステムにおけるその他の重要コンテキストデータを正しく理解できるとされています。ただしAIが機能するためには、最も重要なときにドライバーを支援できるよう、車両そのものに導入されていないといけません。デバイス上でAIアルゴリズムを実行することで、車両はドライバーの運転行動を判別し、わき見運転やその他のリスクの高い行動をリアルタイムで自動的に検知することができます。革新的なアラートでドライバーを直ちに指導し、道路に集中するように促せるのは、こうしたリアルタイムで実行されるAIアルゴリズムの利点です。
- クラウド上でのAI処理: 現在の映像テレマティクスやドライブレコーダーのソリューションのほとんどは、わき見運転を特定する前に、ドライバーの映像をクラウドにアップロードし、分析(すなわちクラウド側で確認)する必要があります。この方法では、車両からクラウドへ、クラウドから再び車両へというデータ転送によるタイムラグ(レイテンシー)が生じるため、リアルタイムのアラートが遅れるという大きな欠点があります。これではドライバーがすぐさま対応して事象を未然に防ぐということは到底できません。もっとひどいと、何かが起きたことを知るのはドライバーよりも管理者が先になります(市場の多くのシステムでは、データが捕捉されたことがドライバーに知らされないため)。
- エッジツークラウドで実装: エッジでのAI処理がリアルタイムの衝突防止システムとして設計されているのに対し、クラウドのソフトウェアは迅速な反復によってモデルを改善し、優れた可用性、拡張性、信頼性などのメリットをもたらします。ナウトでは、AIが分析した16億km相当の映像から数百万のデータポイントを安全に保存し、きめ細かく処理して、これらのデータをドライバーの運転行動改善のために最適化します。ナウトはクラウド内から、新規および既存の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)モデルすべてのインプットとアウトプットをテスト、精査し、精度を高めた後に、エッジ側へモデル搭載をおこないます。この方法よりエッジ側でリアルタイムにドライバーの運転行動に影響を与えることが可能になります。
まとめ
目下の市場のハードウェアリソースを最大限に活用するには、AI搭載型安全運行管理プラットフォームをエッジとクラウド双方で実装し、それぞれが実現する長所が最大限に活かされるようにする必要があります。つまり、AI搭載型ドライブレコーダー には、マルチセンサーデータフュージョンかマルチタスク型畳み込みニューラルネットワーク基盤、それもエッジツークラウドでの実装に最適化されているものでなければ、極めて複雑な運転環境において、高リスクイベントを発生前に予測・予防・削減していくのは不可能だということです。
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それぞれのAIモデルやAI搭載型ドライブレコーダーの違いの詳細は、ナウトまでお問い合わせください。