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【交通安全ニュース解説コラム】第111回
「その一瞬」が事故になる—子どもの飛び出しに注意

みなさんこんにちは、ディ・クリエイトの上西です。
毎年、4月から6月にかけては、子どもとの事故が増える時期です。
特に、下校時間帯にあたる15時前後と、放課後、家の近所で遊んでいた子ども達が帰宅する時間帯にあたる17時前後に、増加します。
警察庁の発表によると、令和3年から令和7年に起きた事故による、歩行中の小学生の死者・重傷者は1,842人であることが分かりました。
小学校低学年の歩行中の交通事故が特に多く、小学1年生の死者・重傷者は6年生の約2.5倍にも上ります。また、全事故の原因の約3割は、飛び出しであることも分かりました。

子どもの行動特性と安全運転のポイント

大人に比べて、子どもは危険感受性が低く、急に車道に飛び出すことがあります。
友達と遊んでいてじゃれ合いの結果車道に飛び出してしまう子や、歩道の端を歩いていて思わず車道に降り立ってしまう子などがいます。
左側の歩道に子どもの姿を確認したら、構えブレーキにしましょう。
飛び出してきてからブレーキを踏んでいては、間に合わないためです。
また、歩道からだけでなく、止まっている車両の陰から突然飛び出してくることもあります。
反対車線に停車中の車がある場合は、構えブレーキで走行してください。
子どもたちの通学路になっている生活道路は、幅員が狭く建物もあるため、見通しの悪い場所が数多く存在します。
通学や帰宅時間、放課後の時間帯には、よりいっそう速度を落として走行してください。

子どもとの接触事故後の対応と義務

万が一、子どもとの接触事故を起こしてしまったら、救護と報告の義務を果たしてください。
事故を起こしてしまった子どもは、なんともないからといってその場を立ち去ってしまうことがあります。
「大人に怒られる」「親に怒られる」という恐怖心から、少しでも早くその場を離れてしまいたくなるのです。
たとえ接触した子どもが立ち去ったとしても、事故現場から警察に事故の報告をしてください。
これは道路交通法で定められている義務のため、絶対に行わなければなりません。
同時に、ひき逃げ事件にしないためにも必要なことです。
子どもが自分から立ち去ったからといって、運転者も通報をせずにその場から離れてしまうと、後に「ひき逃げ」として捜査されるのです。
事故に遭った子どもが、帰宅後に親に怪我の理由を聞かれ、その親が警察に通報した場合、事故を起こした運転者はひき逃げの容疑者として捜索されます。
事故を起こしたら、相手が立ち去ったとしても警察に通報して事故の報告をし、自分の連絡先を伝えるようにしましょう。


未就学児のうちは保護者と一緒に歩いていた子どもが、小学校入学と同時に、自分一人で歩く「一人歩きデビュー」をします。
車両の運転者として、一人歩きデビューをした子ども達を守る運転を心がけてください。

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執筆:上西 一美
株式会社ディ・クリエイト代表
一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長
Yahooニュース公式コメンテーター

1969年生まれ。関西学院大学法学部卒業。大手企業を経て神戸のタクシー会社に25歳で入社。27歳からその子会社の社長に就任。その経験を元に、2004年ディ・クリエイトを設立し、交通事故防止コンサルティングを開始。ドライブレコーダーの映像を使った事故防止メソッドを日本で初めて確立し、現在、年間400回以上のセミナー活動をこなす。2万件以上の交通事故映像を駆使し、その独特の防止策で、依頼企業の交通事故削減を実現している。2019年よりYouTube番組『上西一美のドラレコ交通事故防止』を毎日更新中。

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【編集部まとめ】
上西氏のお話にある通り、子どもの飛び出し事故は「ひき逃げ」などの重大なリスクを孕んでいます。
弊社Nauto(ナウト)は、AIがこうした「見落としがちなリスク」を検知し、ドライバーの安全運転をサポートします。
上西氏が提唱する「構えブレーキ」を社内で徹底させるための、リスク可視化ツールとして活用されています。

実際に、重大事故をきっかけに安全管理の抜本的な改革を行われた「大阪センコー運輸株式会社」様では、ナウトの導入により全体の事故件数を3割削減、前方の衝突事故を0件にするという成果を上げられています。
精神論だけでは防げない事故を、いかにしてテクノロジーで「未然」に防いでいるのか。同社の代表が語る、ドライバーと会社を守るための決断をぜひご覧ください。