Nautoの2018年を振り返って:交通の安全のためにナウトがもたらした効果
Nauto(ナウト)のミッションはドライバーをもっと安全にスマートにすることです。2018年を振り返り、多くのお客様とパートナー企業様にこのミッション実現のためのご協力を頂いたことに心から感謝しています。私たちの製品ドライバーセーフティシステム「ナウト」は2017年の4月に米国で販売開始しました。そして現在までに米国、日本、欧州で250社を超える企業様に導入され、ナウト搭載車両の走行距離は240万km(150万マイル)を超えました。この実績からいくつかの傾向が分かってきました。
- 車両の衝突や事故の多くは「わき見運転」が関係している
- 証拠映像を活用した安全指導は事故・衝突を削減し、安全運転向上に繋がる
- 安全意識は会社そのものの文化にも良い影響をもたらす
- リアルタイムのアラートはさらに安全を向上させる
70% の事故・衝突はわき見運転が関係しています。 Nautoとパートナーであるアトラス・ファイナンス・ホールディングスは共同実証実験(*will add Link to Atlas study result)を行い、1,400人以上のドライバーがナウト搭載車を6ヶ月間運転しました。実験結果の発見として発生した事故・衝突のうち70%以上はわき見運転が関係していたことが分かりました。この発見自体は車両運行に従事している人たちには驚きではないかもしれません。しかし、やはりこの発見には大きな価値があります。何故ならこれまでは想像して理解していたことが、わき見運転の証拠映像という事実のデータが統計的に収集され現実のこととして証明されたからです。これまではドライバーが事故発生後にわき見をしていたか正直に申告しているのかどうか知る術はありませんでした。
ナウトを活用した安全運転指導は35.5%の事故を削減しました。 私たちがナウトを販売開始した時には、ナウトが検出する危険な運転挙動の映像や安全傾向の分析データは法人の安全運転指導に大きな効果を示すと仮説を立てていました。そしてこの仮説は上記同様にアトラス社と行った実証実験で証明されました。実験の結果、事故・衝突の頻度が35.5%削減されました。この結果は車両を保有する企業にとっては良い経済効果をもたらすもので、さらに道路の上の全ての人たちにとっても良いことです。
安全意識は変化を起こします。私たちが安全担当者やドライバーの皆様とお会いすると安全がどれだけ大切なことなのかというお話をいつもお聞きします。運転する人たちには様々な目的があり、配達や運送、住宅やオフィスのメンテナンス、乗客を乗せるタクシー、自動運転のためのテスト車両など多岐に渡ります。その皆様に共通して言えることは交通安全は従業員にとっても、会社のブランドや評価にとっても重要なことで、業務の根幹であるということです。アトラス社との研究では安全意識を持つことは変化をもたらすことが分かりました。実際に、ナウトを一部導入した企業では、ナウト未搭載の車両を運転するドライバーにも効果が現れ申告される事故・衝突発生頻度が20.7%下がりました。それはナウトが会社としての安全意識の向上のきっかけになったとも考えられます。
リアルタイムの安全警告はさらに安全を高めます。 2018年の前半にナウトは米国でリアルタイムアラートの提供開始をしました。運転中にドライバーがわき見運転をする瞬間を検出し、リアルタイムに警告音で注意を促す機能です。これまでに17キロに1回以上の頻度でわき見運転を検出し、記録映像を安全担当者向けのウェブツールに送信していました。頻繁に検出する危険な運転挙動に対して、映像を活用した事後指導に加えリアルタイムに警告することで安全運転はさらに向上すると考えました。実際にお客様からは事故や衝突が発生する前に未然防止が出来たという声を多数いただきました。結果としてわき見運転の発生頻度は1時間あたり54%の削減が実現しました。
2019年に目指すこと。 私たちはパートナーやお客様と共に道路上で何が起こっているのか学び続けたいと思っています。交通安全のために私たちが出来ることを努力し続けたいと思っています。例えばナウトの人工知能はわき見運転検出のアルゴリズムを高度化させています。わき見にも様々なパターンがあり、様々な状況を人工知能が理解し検出出来るようになります。また、米国で最も多く発生する事故・衝突は前方車両への衝突ですが、その対策にも取り組んでいます。2018年は様々な場面でナウトが評価される機会に恵まれました。アマゾン ウェブサービスのHot Startups for 2018、 TU-Automotiveの Best Connected Product/Service for Commercial Market 、そしてWall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)では Top 25 Tech Companies to Watch 2018としての記事掲載など、このようにご紹介いただけることに感謝しています。しかしながら交通安全実現への道は長く、私たちの挑戦はまだまだ続きます。