自動運転車の技術や社会的な課題に関する最近のレポートからはっきりと分かるように、自動運転テクノロジーはまだまだ開発段階です。1,000万マイルを超える自律走行データを持ち、業界でいち早く取り組みを進めたWaymoでさえ、レベル5の完全自動運転の実現化が数十年先であることを認めています。

確かにその通りなのですが、自動運転の遠い将来が過度に注目されています。コンピュータビジョンや機械学習といった自動運転を支える同様のテクノロジーが、既に交通安全や道路環境の改善に貢献しているという事実が見逃がされています。

自動運転業界における初期のブレークスルーの多くは、最適な気象条件の下で一定のルートを走行させるテスト内で発生したものです。しかしながら、自動運転システムの信頼性を99.9%まで向上させるためには、さまざまなスピード、気象条件、渋滞レベルで自動走行させた2,000億マイル分(約3,200億Km分)のデータを集める必要があると推定されています。自動運転システムの開発は、まだまだこのレベルに達していません。

とはいえ、安全のキーテクノロジーは、すでに自動車の安全性を高めており、完全自動運転テクノロジーのための土台作りは進んでいます。

  • コンピュータビジョン(画像認識)によってドライバーの集中度を計測し、運転支援システムの切り替え時のわき見等の課題に適用できます。
  • エッジコンピューティングの進歩により、ソフトウェアベースのデバイスがローカルでデータを収集し、そのデータをクラウドに保存する必要なく、処理や分析できるようになりました。デバイス上でアルゴリズムを実行し、わき見運転やその他のリスクを検知するなどの重要な機能を担わせることができます。
  • AIやディープラーニングによって、道路状況や他の走行車、またドライバーの行動を評価することができます。それによって、安全性を高めるリアルタイムアラートが可能となります。
  • まだ業界全体でのデータではありませんが、ナウトはリアルタイムの警告を伴う試験運転プログラムにおいて、わき見運転が平均54%減少したことを確認しました。

今後の展望:将来、道路上に人間が運転する車両、運転支援テクノロジー、開発段階の自動運転車が混在するようになるに伴い、”未来の進化した自動運転車”には、さまざまな車両が混在する環境に対応させるために、人間の運転行動を理解することが極めて重要になるでしょう。

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本ブログについて:本記事は、元々アクシオス(Axios)に掲載されました。